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7. 設計ドキュメントを作成して見える化する:製品仕様書、作業指導書、検査仕様書、特許明細作成 など色々あるね

設計ドキュメントの種類

設計した製品が商品として世の中に生み出される前の製造段階においては、製品が製品として成り立つことを証明するものとして次の様なものを文書化しておく必要があります。

製品仕様書:設計した製品を使用して頂くユーザに「これを使ってください」と「もの」だけ渡してもユーザは使用する事は出来ません。市販の製品にも取扱説明書があるように、一般的な企業間での取引では「仕様書」と言う取扱説明書的な文書があります。

昨今では、インターネットから沢山の部品仕様書もダウンロード出来る時代ですので一度見てみると良いかもしれません。また仕様書はその製品の動作を保証する条件が記載されている契約書の意味あいもあります。

 

仕様書には記載誤りが無いか、誤解を招く表記になっていないか、注意深く作成していますか?各会社ごとにフォーマットや記載する内容が決まっている様なルールもありますので社内規定も確認して仕様書作成を進めてください。

 

作業指導書:実際に製品を製造する工程においては、製造工程での注意事項や組み立て方を記載した作業指導書という文書があります。自分の設計担当部門では作業指導書は間違った作業をしない様に、また不良品を作らない様に、誰が作業をしても同じものが作れる様に作業手順を写真や図、フローチャートなども使いわかりやすく明確化されていますか?間違った記載をしていれば間違えたものが製造されますので、実際に自分自身でその手順書を読みながら作業してみましょう。

 

検査仕様書:その製品の製造工程における合否を判定する判定基準を取り決めたものとして検査仕様書があります。主に電圧や信号受信レベルなど電気性能は電気的特性の規定があり、測定器を用いて測った測定値で判断します。ここでは正しい測定ができているかが肝です。機構的な面では外形寸法があります。機構的な仕様は製造工程では全数検査することは少なく抜き取り検査である場合が多いです。一般的には工数削減のために仕様に対して十分に余裕がある場合は、抜き取りで検査で対応して問題ありません。


特許明細:自分の設計した製品のアイデアは特許として知的財産権を守りましょう。日常業務が多忙で明細作成がおろそかになりがちですが、上司と相談するなどし時間をとって作成するようにしましょう。特許明細も書き方はほぼ定型になっています。また特許事務所の活用すれば特許明細を公正してもらえますので上手く活用すれば良いです。