ハードワークエンジニアのひととき

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必要とされる電子回路設計エンジニアになるために取得すべき7つのスキル

【はじめに】
製品回路設計エンジニアを目指すルーキー諸君へ電子回路設計者として理解し身に着けるべき基本スキルを少し紹介します。
 
回路設計者には色々な取得するべきスキルがありますが、何が必要なのか?と疑問に感じたときには、当サイトで紹介させていただく記事の項目を思い出してください。
 
それぞれの項目で細分化はされますが、必要な7つのスキルを箇条書きにしてみました。
 
私は、皆さんがこれら7つのスキルをどのように理解して噛砕き成長していき、少々大げさかもしれませんが、日本の製造業の将来を担うエンジニアが世界を引っ張ってくれることを願います。
 
【7つのスキル】 
~本物の電子回路設計エンジニアになるために~
 
1.基礎回路理論:オームの法則に加えて、デジタル、アナログ、高周波、電源、液晶など設計担当する分野の理論を押さえる。
 
2.回路設計:回路図記号が読める。回路定数が読める。回路系CADの操作取得。ICのリファレンス回路が理解できる。電子部品の知識と特性を理解して使用できる。
 
3.基板設計:配線ルール(L/S、許容電流、インピーダンスマッチング、電磁的干渉の回避など)の理解。実装ルール(ランドサイズ、部品間隔など)の理解。基板CADの操作取得。
 
4.評価/測定技術:測定機器の操作取得。測定機器の理論、スペックの理解して正しく測定出来るか。
 
5.機構設計:機構設計者に任せるまでもない簡単な機構部品の設計。機構CAD操作取得。クリアランス考慮した設計。放熱設計まで。
 
6.ユーザーインタフェース:顧客ユーザーが設計した製品とのマッチングを検証。
 
7.設計ドキュメント: 製品仕様書、作業指導書、検査仕様書の作成。知財として特許明細作成。

 

 
【エンジニアとして】
~心構え~
 
○多くの企業内では純粋な設計以外の仕事の業務も多くあり、数十年間設計者として活躍されている方でも得意不得意があり、製品の企画構想から量産収束までの全ての業務を細部にわたるまで完璧に取得している人は居ないと私は言い切ります。会社によっては部門ごとに分業化されているところも多くあり、必ずしも7つのスキルが全て必要ということではありません
 
○会社生活において設計であれ、それ以外の業務であれ、毎日の課題解決が最優先となるため、ライフワークとしてエンジニアを目指すなら、最初から完璧主義にならず、毎日の業務一つ一つをこなしつつ、立ち止まっては理解できていないこと、取得していないことを都度確認しながら前に進むことが肝要です。
 
○私の持論となりますが、エンジニアは会社を利用して、日々の業務の中で、書籍からは得難いノウハウを諸先輩方から盗み自分のものにすることが重要です。(エンジニアに限らずですが)これらコツコツと積み上げたものが自分自身の財産になってきます。
 
○会社では、個人ではなかなか購入できない高額な測定器を使用できたり、部材を無償サンプルとして、あるいは格安で手に入れることができ、安上りに試作をすることができます。そのような環境を思う存分に活用しましょう。もちろん、会社は慈善事業ではありませんので、日々の業務の結果として利益をもたらす必要があることは決して忘れてはいけません。
 
休日には仕事のことを忘れることはとても大切ですが、心と時間の余裕ができた時には仕事に関する書籍を読んだり、各自で出来る範囲の実験(電子工作、プログラミングなど)で理解を深めることも大切です。
 
◎何事も理想的には進みません。苦しいことも多くあります。しかし優秀な先輩方や同僚もいます。何よりも自分自身の努力に間違いはありませんので、課題は必ず解決できます。あせらずに生涯学習として仕事に取り組んでみましょう。
 

 

 
【7つスキルを受け入れた方へむけて】
8.量産移管:量産立ち上げ時の現場で立ち合い確認による数々の量産条件だしの緊迫感!
9.コストダウン:一度設計すれば終わりではない。より儲けるために!
10.信頼性試験:製品が環境試験(高温、低温、高温高湿、振動、落下など)に耐え得るか!

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11.デザインレビュー:製品設計に問題がないか関係者が寄り集まって設計検証と議論。設計者が針のむしろに!?

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12.顧客対応力 すり合わせ:設計が顧客要望にマッチしているか?仕様のすり合わせ。顧客先の製品に組込んで初めてわかる信号送受信タイミング調整やノイズ対策などの泥臭いデバッグ!

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13.顧客対応力 知識力:顧客と会話できるレベルの専門外の技術知識が必要。お客様はよく知っている!

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14.量産化プロセス:受注~基本設計~デザインレビュー~量産設計~量産設備導入~ユーザー承認/社内承認~量産(試作)へ。道のりは長い!

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15.コンプライアンスの遵守:言わずもがな。社会的責任!

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最後に、私の愛読書は「トラ技」です。
5月号は、フレッシャーズ向け記事エンジニア手帳が付録についていますので特にオススメです!

 

 

 

フレッシュな回路設計エンジニアに向けて7つ道具をご紹介します

電子回路を設計するハードウェアエンジニアとして採用された新卒新入社員の皆様、いかがお過ごしでしょうか?

大手JTC企業であれば新入社員全員での集合研修が終わり、各配属先での研修中でしょうか?それとも、座学などそっちのけで、早速、OJTで現場の第一線で活躍されていたりしますか!?

今回は、新人エンジニアに教えしておきたい、電子回路エンジニアが使い倒している本当に役立つ7つ道具をさくっと解説してみます。

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電子機器・電子回路の設計及び評価についての基本的な取り組み方

電子機器・電子回路の設計および検討の勘所として、電子回路には、大きく、電源系、信号系、制御系の3つの回路系統に分類できることを理解することです。
これら3つの系統はお互いに密接に関係しており、個々の回路として完全に分離することは出来ないため、回路評価・検討は一筋縄にはいかないですが、まずは各系統ごとに着目することで比較的容易になります。

まずは大前提として・・・

各系統の動作確認には測定器を使用しますので、回路評価の前には、測定環境に問題が無いことを確認しておきましょう。

測定値がおかしい時は意外と測定器が故障している場合が往々にしてあります
特に、何かの回路検討するその日一番に測定器の電源を入れる際には、よく確認(始業時確認)しておくべきです。
オシロスコープのプローブや同軸ケーブルの中途半端な断線で一日をつぶしてしまう事の無いに・・・。

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エレクトロニクス分野で使用する4大基本法則をサクッとおさらいする

電子回路・電気回路を理解する上で必要とされる基礎理論としては、次の4つの法則・定理があります。

4大法則

1. オームの法則
2. キルヒホッフの法則
3. 重ね合わせの理
4. 鳳・テブナンの定理

それでは、それぞれの法則・定理についてサクッと確認しましょう。

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