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エレクトロニクス分野で使用する4大基本法則をサクッとおさらいする

電子回路・電気回路を理解する上で必要とされる基礎理論としては、次の4つの法則・定理があります。

4大法則

1. オームの法則
2. キルヒホッフの法則
3. 重ね合わせの理
4. 鳳・テブナンの定理

それでは、それぞれの法則・定理についてサクッと確認しましょう。

1.オームの法則

オームの法則は「電気回路の2点間の電位差が、その2点間に流れる電流に比例する」という法則です。
電流が I で電位差が V であるとき、 V=IR で表されます。

出典:トランジスタ技術2013年6月号 (https://toragi.cqpub.co.jp/Portals/0/backnumber/2013/06/p087.pdf)

比例係数 R は導体の材質・形状・温度などによって定まる 電気抵抗 あるいは 抵抗 と呼ばれます。

2.キルヒホッフの法則

キルヒホッフの法則は2つの法則から成り立っています。

電流則(キルヒホッフの第1法則)
回路網中の任意の1接続点に流れ込む電流と流れ出す電流の総和は 0(零)である

電圧則(キルヒホッフの第2法則)
回路網中の任意の閉回路を一巡するとき、起電力の総和は電圧降下の総和と等しい

出典:CQ Connect (https://cc.cqpub.co.jp/system/contents/2196/)
3.重ね合わせの理

複数の電圧源や電流源を持つ回路において、任意の点における電流および任意の点間における電圧は、それぞれの電源を単独に存在させた場合の和に等しい。
なお、電圧源、電流源をそれぞれ取り除くとき、電圧源の場合は短絡、電流源の場合は開放として考える。

出典:トランジスタ技術2015年6月号 (https://toragi.cqpub.co.jp/wp-content/uploads/p054-12.pdf)
4. 鳳・テブナンの定理

複数の直流電源を含む電気回路に対して負荷を接続したときに得られる電圧や負荷に流れる電流を求める方法として、複数の直流電源を含む電気回路を単一の抵抗と電圧源で構成された等価回路とみなして計算する方法である。

出典:トランジスタ技術2014年5月号 (https://toragi.cqpub.co.jp/Portals/0/backnumber/2014/05/p058.pdf)

上記の通り4つの法則を説明しましたが、実際の設計業務では、キルヒホッフの法則などについては、回路シミュレーションソフトでの内部計算では利用されていますが、手計算でオームの法則ぐらいしか利用しないかもしれませんよ。