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新JISのJIS C 0617 電気用図記号を理解して回路図を作成しよう

今回はこちらの記事をご覧いただいて、回路図記号に興味を持った方のために、より詳しい情報を提供します。

日本では1997年、1999年に「JIS C 0617」として改正されており、ベースとなる規格は、国際規格の「IEC 60617」となります。
「IEC 60617」には電気・電子及び関連技術分野の電気用図記号がおさめられており、収録数は、現在約1,900件のようです。
なお、JISの正式名称はJapanese Industrial Standardsの略語となります。

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15. 製造業におけるコンプライアンスの遵守とは: 世の中のルールや顧客との取り決めを守る

製造業におけるコンプライアンスの遵守とは

昨今では、製造業においても法令遵守としてのコンプライアンス遵守が一般的な言葉として浸透していますが、実際の世の中の企業活動をみてみると、製品出荷時の品質検査で検査データの改ざんや試験方法の不適切な運用が報道で話題になることがしばしばあります。

製品の出荷検査基準範囲からわずかに外れた位であれば問題無いと勝手に判断して、顧客に対して秘密裏に出荷することは許されません。
出荷検査試験条件や信頼性試験条件については、試作品の性能検討の時から顧客と密に相談していれば、量産時における規格緩和基準を設定することも可能となることも多いです。

環境面のコンプライアンスとしては、特に近年では、鉛フリー、RoHS規制やREACH規制などの環境負荷に配慮した設計が必要不可欠になっていますので注意が必要です。

エンジニアであっても日々の業務において、上記のようなデータ改ざんや必要となる各種規制に反しないように業務推進し、法令に違反することが無いように十分に気を付ける必要があります。

輸出入管理、下請法、独禁法など企業だけでなく、個人が罰せられる法律もありますので、社内教育会などの学習する機会を活用して、十分に理解しておきましょう。


 

 



14. 量産化プロセスとは : 受注から大量生産までの一連のプロセス

量産化プロセスとは

一言で言うと、顧客からの受注から始まり、製品もしくは部品の量産開始までの一連の取り組み過程を量産化プロセスと言います。基本的には各企業で制定せされており、このプロセスに則って開発を進めれば問題はありません。

11項で記載したデザインレビューと合わせて、設計として完了すると一般的には次の様な会議を開催する事で、設計部門から、生産技術部門、品質保証部門などの関係部門に製造に関する情報や品質信頼性の情報を提供します。

製造打ち合わせ:ユーザー承認取得や社内の一定基準をクリアすれば、量産する為の製造プロセスの準備をする前に関係者との打ち合わせを行う場。量産までのスケジュールや製品コストに問題ないかなど確認をします。

設備打合せ:製造ラインに必要な設備一式を確認する場となる設備打合せ。ここでは、製品の量産数量に見合った設備台数や必要な設備の種類、設備納期などを確認します。

量産化審議会:量産に移行して問題無いかの打合せ。ここでは、チェックリストを活用して、量産に移行可能かどうかを関係部門と確認し、問題点をクリアする事ができることを確認する場となります。

これらの会議を設計を進める中の節目節目で行い、関係者と共に課題点を潰しながら量産の準備を進めることになります。

信頼性試験を実施したり、コストが採算にあっているか、品質は適合しているか、ユーザー承認は取得しているかなどの量産条件を一つ一つクリアにしていきます。

このプロセスに則って開発を行うことで、系統だった品質の高い製品を生み出す事ができます。まさに基本設計から量産までは進化の過程です。