ハードワークエンジニアのひととき

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3の2. 基板設計 で回路設計を形にする : 基板CADで部品たちを自在に扱う

基板設計について

電子回路設計者は回路図CADのオペレーション取得と同様に基板設計CADも使いこなせるようになりましょう。
なぜならば、回路検討を行い基板デザインの変更をする場合、自身で行くと間違いが少なく短時間で作業が完了します。

部品形状(フットパターン)ライブラリの作成

基板CADによる基板設計についても、部品の形状やプリント基板上に部品の半田付けに適したランド形状(フットパターン)などを作成して登録する地道な作業が基本スキルの一つになります。
ただし、部品作成(ライブラリ作成)などの基板設計に取り掛かる前の作業は、予算が許せば、一定のスキルを持つ設計者がいる外注先に依頼して作成してもらうことを考えても良いかもしれません(回路図記号ライブラリの作成も同様に外注で良いかもしれません)。

部品ライブラリの作成に際して

部品ライブラリの作成は重要ですので注意してください。端子ランド形状が最適な形状でないと、半田濡れ性が良くなくて部品と基板との半田付けが不完全で接続不良を発生させたり、チップ部品の端子が完全に浮いてしまう、マンハッタン現象(ツームストーン現象ともいう)が発生してしまうなど、部品実装の品質に関係します。
また、別の例として、部品間クリアランスが狭い部品形状設計をしてしまうと、チップマウンターの性能外となってしまうことで部品実装が出来ないなどの不具合が生じます。ここは生産技術部の専門分野ですので、部品ライブラリの作成に関しては、生産技術部門と連携して生産技術面でのノウハウを盛り込んだ部品形状を作成してライブラリに登録することが重要です。部品ライブラリ作成では関係部門とのコミュニケーションを大切にしましょう。

もし回路設計者が基板設計も行うのであれば、CADの基本操作を覚えた後は、ショートカットキーなどを覚えて操作時間のスピードアップを図りましょう。実際の設計では、短納期を要求されるものです。

何ですか?今の時代は自動配線なので設計はしないですって? 確かに陶長配線などは自動配線が便利ですね。便利な自動配線設計を使用するに当たっても、配線ルールの設定間違いをしていたり、まだまだ最適配線になっているとは限りませんので、図面のチェックは設計者が自ら入念に行いましょう。